債務整理の手段として、任意整理を行う場合の費用

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債務整理にもいくつかの方法がありますが、その中の「任意整理」を検討されている方もいらっしゃると思います。このページでは任意整理とその費用についてお伝えいたします。

債務整理と任意整理の違いについて知る

債務整理とは

まず、そもそも債務整理と任意整理の関係について知っておきましょう。

債務整理とは、借金の返済に困ったときに弁護士・司法書士に依頼をして借金の整理をする方法そのものを指し、自己破産・民事再生・任意整理と呼ばれる個別の手続きの総称をいいます。

任意整理は債務整理手段の一つで、債務者が弁護士・司法書士を代理人として貸金業者等の債権者と個別に債務の支払い負担を軽くしてもらうように交渉する手続きをいいます。

具体的には、遅延損害金や将来利息を0円にしてもらい、36回(3年)程度の支払いにしてもらうなどです。

なお、支払いが長期にわたっており、支払い期間中に利息制限法を超えた金利(グレーゾーン金利)で借り入れをしていた期間がある場合は、過払い金の返還請求を行うことにより、残元金と相殺して、借入残高を減らすことができます。

借金についての相談は役所や弁護士会などの各種機関でも行っていますが、実際に債務整理の依頼をうけられるのは、弁護士法・司法書士法で定められた権限をもつ弁護士・司法書士です。

任意整理をする場合にかかる費用

では、任意整理をする場合にはどのような費用がかかるのでしょうか。

任意整理の相談料

任意整理をする場合にはまず弁護士・司法書士に法律相談を行うところから始めます。

弁護士や司法書士などの国家資格を持っている人に相談をする場合は通常相談料がかかります。相場としては30分5,000円程度の相談料が必要です。ただ任意整理を含む債務整理の相談をする場合には、相談料が無料である事務所も多くあります。

着手金

弁護士や司法書士に依頼をすると、成功・不成功に関わらず案件に取り組んだタイミングで費用が発生します。

この費用を着手金と呼びます。

一般的に着手金については弁護士・司法書士が自由に設定できるのですが、任意整理については着手金が一般的な法律案件より安く設定していることが多いようです。

解決報酬金

貸金業者との和解契約の締結ができると、案件が成功したことになるので、弁護士・司法書士は成功報酬を依頼者に請求します。

任意整理の場合には成功報酬の一部として解決報酬金という費目で請求されることになり、1件につきいくら、という形で請求されます。

なお、弁護士会が定めた上限額によると1件の解決につき原則として2万円を上限にするよう規定されています。

減額報酬

任意整理により債務を減額できる場合、その分、借金が圧縮されることがあります。
この場合、圧縮された金額に対しての成功報酬の費用がかかることがあります。弁護士会・司法書士会の規定によると10%(税別)での請求を上限にしています。

たとえば、50万円の返済とされていたものが、30万円の返済として和解ができた場合には、20万円の減額に成功しているので、20万円の10%である2万円が請求されます。

この成功報酬については、借金の返済と並行して支払わなければならなくなってしまうことから、分割払いが認められています。

実費

弁護士・司法書士に案件を依頼した場合、依頼者や債権者とのやりとりに書面の郵送を利用した際、郵便切手の購入にかかった実費を請求されることがあります。

しかし、一般的には、債務整理に関しては請求しない事務所のほうが多いので、あまり気にする必要がありません。

ただ、貸金業者から裁判をされており、裁判所への出頭が必要になる場合は、裁判所への交通費を実費として請求されることがあります。

日当

また、前述した裁判所への出頭が必要になった場合は、書面作成などが発生しますので、その費用を日当として請求されることがあります。

こちらについては弁護士会・司法書士会による規定はないため、裁判が必要な場合にはいくらかかるのか事前に確認しておくのもよいでしょう。

弁済代行

和解後の貸金業者に対する支払いについて、債務者が直接貸金業者の口座に振り込むのではなく、依頼した弁護士・司法書士が預かり、貸金業者に支払いしてもらう方法を「弁済代行」と呼んでいます。

弁護士・司法書士が支払いをする事務作業が発生するので、費用を請求されることになります。
こちらも弁護士会・司法書士会で上限が決められており、1回の弁済につき1,000円となっています。

たとえば、3社の和解をした場合、返済が終了するまでは3社への支払いがあるので、1,000円×3で3,000円の支払いが必要です。

まとめ

任意整理に必要な費用

このページでは、任意整理に必要な費用についてお伝えしてきました。

任意整理をする場合には弁護士・司法書士に依頼をすることになるので、どうしても費用が発生します。ただし、債務整理を積極的に対応している事務所であれば費用の支払いを無理なくできるようにプランニングしてくれるはずです。

基本的に弁護士、司法書士は依頼者にとってメリットのない債務整理は受けないので、どちらにしても一度相談してみたほうが良いでしょう。

記事監修 宮城誠

司法書士法人みつ葉グループの代表司法書士。従業員数100名、札幌、東京、大阪、広島、福岡、沖縄にもオフィスがある。

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