自己破産したら住宅ローンの審査が通るのは何年後から?

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自己破産をすると借り入れが難しくなる

自己破産をしたらマイホームは諦めるべき?

自己破産が裁判所から認められると(免責許可)、法律上借金の返済義務が免除されるというメリットがある反面、デメリットの1つとして今後借入れをするのが難しくなるということがあります。

融資をする金融機関にしてみれば、自己破産をした人は返済能力に問題があり、貸し倒れとなってしまうリスクを避けたいと判断することになるからです。それでは自己破産をした人がマイホームを手に入れるために、住宅ローンの審査を通すにはどのようにすれば良いのでしょうか。今回は、自己破産をしたら住宅ローンの審査が通るのは何年かかるのかなどさまざまなノウハウについてご紹介していきたいと思います。

自己破産後に家を買うための6つの方法

1.信用情報機関における自己破産情報の登録が抹消されるのを待つ

最も重要なことは、住宅ローンの審査をする金融機関に、過去に自己破産をしたという事実を知られないようにすることです。自己破産をしたという情報は、信用情報機関に登録されるのです。このことを称して「ブラックリストに載る。」などと言われますが、ブラックリストというリストがあるわけではなく、信用情報機関に自己破産などの事故情報が記載されるのです。

これが登録されている年数については信用情報機関によって異なりますが、CICやJICCは約5~7年、全国銀行協会(全銀協)は約10年と言われていますので、自己破産をしてから約10年経過すると、すべての信用情報機関から自己破産をしたという情報が抹消されるようです。したがって、まずは自己破産をしたという情報が信用情報機関から抹消されてしまうことが大切です。

なお期間を経過しても自己破産をしたという情報が遺漏等によって残っていることが稀にありますので、期間が経過したら何はともあれ該当する自己の情報の開示を請求して、自己破産をしたという情報が抹消されているかどうかを確認する必要があります。

もし期間が経過してもその情報が残っている場合には、その情報を抹消していない金融機関(貸金業者)に免責決定通知書を送って情報を抹消してもらう必要があります。信用情報機関は貸金業者ごとに載っていますので、たとえば自己破産当時5社から借り入れていた場合には、5社すべての記録を抹消されていなければならないということです。

2.クレジットヒストリーを作る

クレジットカード

信用情報機関から自己破産したという情報が抹消されると、その人の信用情報を調べても何も出てこない(いわゆるホワイト)状態になります。

ただ、昨今の状況に応じて、クレジットカード1枚すら持ち合わせていないという状態は、住宅ローンの審査をする金融機関の側からみれば、却って何かクレジットカード等を作ることができない理由があるのではないかという疑念を抱かせます。

そこでCICやJICCの情報が抹消される5年後以降、全国銀行協会の情報を参照しない業者でクレジットカードを作り、少しずつ利用してきちんと返済し、その記録(クレジットヒストリー)を信用情報機関に残しておくことが肝要です。

ちなみに携帯電話の機種本体代金の分割払もクレジットヒストリーの1つになりますので、携帯電話を利用している人には、代金の支払い遅延等のないようにすることが重要になります。

3.金融機関を選んで住宅ローンの審査を申し込む

すでに述べたように、自己破産したという情報は約10年経過すると、信用情報機関から抹消されます。しかしながら、自己破産当時借り入れをしていた業者・金融機関の社内データからは消えることはありません。

たとえば自己破産当時、S銀行という銀行のカードローンを利用していたときは、信用情報機関における情報が抹消された後も、S銀行の社内データには残っている可能性があるのです。金融機関がこのようにデータを残していても違法ではありません。したがって住宅ローンの審査を申し込む場合には、自己破産当時借り入れがあった銀行やその系列の銀行はなるべく避けた方が賢明です。

また、審査が厳しくないという観点からは、銀行系ではない住宅金融支援機構やノンバンクで申し込むのが良いかもしれません。ただし、ノンバンクは利息が高い傾向にあります。

とりわけ、フラット35で知られている住宅金融支援機構においては、一般の銀行とは審査基準が異なりますので、仮に過去の自己破産歴が判明したとしても、それだけで審査落ちになることはないようですし、金利も低いため、過去に自己破産歴のある人にとって、住宅ローンの申し込みを検討する金融機関としては狙い目と言えるでしょう。

4.パートナーや親が借り入れをする

夫婦共働きなどで、パートナー(配偶者)に十分な信用がある場合や親の年齢が比較的若く、収入要件を満たしている場合には、パートナー(配偶者)や親の名義で住宅ローンの借り入れをすることもひとつの方法です。

この場合には、家族の間で返済について十分に話し合いをすることが大切です。

5.自己資金を多めに準備しておく

すでに述べたように、少なくとも自己破産をしたという情報が信用情報機関に残りますので、その期間内に住宅ローンの審査を申し込んでも通る可能性はほとんどありません。それなら逆にこの期間を利用して、頭金を貯めておく位の準備をすることが肝要です。

たとえば、5000万円の住宅を購入する場合に自己資金が500万円のときと、5500万円の住宅を購入する場合に自己資金が1000万円のときとでは、借入金額は同じ4500万円でも、後者の方が審査に通りやすいのです。物件の担保評価に対する借入金の割合が少なくなることや、それだけ現金を用意していることの信用力が審査を通りやすくするのです。

6.連続して複数の金融機関に住宅ローンの審査の申し込みをしない

たとえば自己破産後10年が経過し、信用情報機関に自己破産をしたという情報が抹消されていることを確認してから住宅ローンの審査を申し込んだとしても、過去の借入金の系列金融機関であったため、過去の自己破産を理由に審査落ちとなった場合、それから6ヶ月間は信用情報機関に審査否決の情報が残ります。

その住宅ローン審査で落ちた履歴があると、他の金融機関でも審査に悪影響を及ぼしてしまいます。

したがってひとつの金融機関で審査が否決された場合には、6ヶ月間をあけてから別の金融機関に住宅ローンの審査を申し込むようにするのが賢明です。

自己破産後もマイホーム購入は可能です

ローン審査は慎重に計画的に進めましょう

以上が自己破産後に住宅ローン審査を通すためのコツでした。自己資金をためつつ、信用情報機関に履歴がないかどうか確認するところから始めてはいかがでしょうか?

記事監修 松木勇作

そうや法律事務所松木弁護士

浅草橋・秋葉原にある弁護士法人そうや法律事務所の代表弁護士。債務整理の相談も多い。無料相談の場合は電話でお問い合わせください。